松本望太郎

一致団結最強の組織をつくる7ステップ。美容室経営の要ですよね。その最初の一歩のテーマが目標についてです。今日は目標の浸透させ方についてお伝えします。



目標とは何のためにあるのか

まず、そもそも目標は何のためにあるのか?をお話します。ここが腑に落ちていないと、そもそも目標を立てるとか、浸透させるとか、そのスタート地点に立てません。

以前、ロングウォークというテレビ番組をたまたま観かけました。芸人が二人一組になってロングウォークにチャレンジするという番組。

ルールは、誰よりも長いこと歩いていたら100万円もらえるというものでした。途中で立ち止まらずに時速4キロ以上でずっと歩き続けていくのですが、だんだん脱落してくる人が出てきます。

15組のうち脱落していって、最後の一組になったらその段階で勝利。勝ちましたら100万円もらえますよ、というロングウォーク。

5時間くらいは平気でみんなギャグとか言いながら普通に歩いてるんですよ。ただ、形相が変化してきたのはその先でした。特に10時間くらい経ってくると、足が痛いだ膝が痛いだなってくるんですよ。

そしてだんだん脱落していくんですけども、100万円もかかってますし、テレビ番組にも出ているわけですから、簡単には脱落していかないわけです。

ずっと粘って、20時間くらい超えてもまだ3組くらい残っているんです。

そのへんから悲壮感でいっぱい。27時間くらいでたしか決着ついたんですけども、最終的に1組残ったんです。もう疲労困憊でボロボロでした。


ここから考える目標の意味は次の3つです。

1、目標というのはゴールテープ

ここまで頑張れば終わったっていうものがあるから安心して頑張れるんですね。

ロングウォークはゴールテープがない。どこまで頑張れば1等賞になれるかが分からない。だからつらいのです。ゴールテープがあるかないかで、努力できるかできないか、どのくらい辛いかが変わってくる。

だから目標はあった方がいいんです。

目標があれば、そこまで頑張れば達成感が味わえるというくさびになるわけです。

2、目標があるからこそ新しい能力が身につく

目標があるということは、今の自分ではちょっと出来ないことにチャレンジしないといけない。それにチャレンジするから能力が身につくわけですから、自分の能力的な成長が目標によって生まれてきます。

3、人としても成長できる

たとえば、達成感だとか自分に対する自信だとか、そういう部分で内面的な成長もたらせられます。


目標というのは、あなたが頑張っていく上で非常に重要なことなんですね。

目標は嫌なものだと思う人がたまにいるんですけど、そう思わないで目標があるから頑張れるんだとまずはとらえてほしいと思います。

目標の立て方

目標をつくる時のポイントについてお話します。

テンポスバスターズという会社の社訓みたいなものにある”いてての法則”がとても参考になります。

前屈をします。前屈をした時に床から10センチくらい上のところまで手が伸びるとします。そこから先に痛いけどもうちょっと頑張ろう、といっって10センチを9センチ8センチに縮めるように頑張っていく。

それをずっと続けていけばいつか床に手がつくわけです。

けど、10センチ曲げれる人が15センチくらいでもいいよと楽をしていたら一生床に手がつくようになりません。

だから、いてての部分で頑張ることが重要だよと言っているのがこのいてての法則です。

目標は120%の努力の到達点で

目標たてるときに、最初に、最低ラインと最高ラインのゾーンを把握します。

普通にやったらこのくらいの目標いくよね、たとえばうちの店だったら普通にやったら250万くらいいくよねっていう店があったとします。

それで、ありえないくらい頑張った時どのくらいいくかなって予想します。例えば、370万くらいいくんじゃないか、と上限値を予測します。

その中間くらいで120%くらい頑張ったらどのくらいかと考えます。

そうすると、295万円だとどうだろうか、そのくらいなら120%くらい頑張った感じじゃないかと考えてみる。

いてての部分はだいたい120%くらいの努力です。

実際には、120%というのは自分の直感になります。とはいえ、このように決めていただくと数値の目標は一番頑張れる目標になるので、いてての法則を考えながら目標を作りましょう。

目標を浸透させる2つのポイント

そして目標は浸透させなければいけない。ここが大事ですね。目標を握り合うために二つのポイントがあります。

1、意思決定の参画

目標を決める時にできるだけみんなに参加してもらいます。みんなで決めるわけです。これは非常に重要。

みんなでやるとまとまりそうもない、とか、経営者の思いとかけ離れた数字になりそうだ、という不安があれば、最初に、経営者と店長で目標を決めておいてそれをベースに全員で話し合うといった二段構えでも大丈夫です。

最終的にはみんなでやっていくことがすごく大事なので、みんなで決めていきます。

2、決めた目標は100回連打で伝える

目標を一回決めたら浸透したなんて思っては絶対にいけません。

たとえば295万やるよってなりましたら、295万が目標だよっていうことを毎日のように言わなければいけない。、正確に言うと1日何回もみんなに伝えるくらいやります。

一人ひとりにちょっとした時にリーダーが「今月の目標いくらだっけ?」と聞きます。質問形式がいいですね。
そして、そのスタッフが今月の目標295万ですよねと答えたら、そう295万!がんばろうね、と返します。

そして夕方くらいになってまた聞くわけです。

「Aくんさ、今月目標いくらだっけ?」
「295万ですよね」
「そうそう295万!」

それを毎日やるくらいでいいんです。それもう何べんも聞かれましたよ、って言われても言います。
それくらいやると目標は浸透していきます。

100回連打と覚えといてください。逆に言えばそこまでやらなければいけない。

多くあるのが、一回言ったきり。壁に貼ったきりとか。そうなるとなかなか浸透しないので、100回連打やっていきましょう。

最後に

目標の浸透にはしつこさが必要です。これは他のすべてに言えるノウハウです。ぜひしつこく、しつこくしていってください。また、言えば言うほど、あなた自身に一番刷り込まれます。それにより願望実現効果もありますので、がんばりましょう!


松本望太郎

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