松本望太郎

あなたがお客様に発信しているコアメッセージは何ですか?

つまり、お客様にこうなってほしいんだというメッセージのこと。これを色濃くしっかりと表現していれば、それに共感をしたり、感動してくれるお客様が、お客さんの方から自然と引き寄せられるようにやってきます。

このコアメッセージっていうものをしっかり考えて、それを言葉にして表現していくということは、美容師として、理容師として、企業家として、経営者として、非常に重要になってきます。

今日は、そのことについてお伝えします。



コアメッセージは強烈に響く!

「女の運命は髪で決まる」という佐藤友美さんという方が書かれた書籍から引用します。

美人の話もしたので、ブスの話もさせてください。私の話です。

私は物心ついてからずっとクラスの男子に「ブス、ブス」と言われて育ち、親戚には「あんたは器量が悪いのだから、一生結婚できなくても食べていけるように手に職をつけなさい」と言われるほど残念な容貌でした。

そんな私が、会社員を経てライターになり、何の因果かファッション誌のヘアページを担当することになったのです。25歳の頃には、私はヘアページを何度か担当し「髪の影響力ってすごいかも」と思うようになっていました。

そこで、今まで何もしゃべらず爆睡しているだけだった美容院で、初めて「こんな髪型にしたいんです」と雑誌の切り抜き写真を渡してみたのです。切り終わった後の私の髪は、なんだかいつもよりちょっといいような気がして少し気分が上がりました。

その数日後、私の人生を変える出来事が起こります。

仕事でお会いした、ある美容師さんが私の髪を見るなり言ってくれたんです。「あ、その髪、すごく似合っていてかわいいですね!」て。

25歳になって生まれて初めて言われた「かわいい」に、私は半ばパニックで舞い上がってしまい、多分、踵が3センチ位宙に浮いたと思う。

初めての「かわいい」をきっかけに、私は「髪だけは、どんなにブスでも褒めてもらえるんだ!」と勇気をもらいました。そしてそれからは、顔はともかく、髪だけは大事にしようと思うようになり、どんなに忙しくても2か月に1回美容院に通うようになりました。

すると不思議なことに、仕事もプライベートも突然順調に滑り出したのです。「私なんか」が口癖だったのが、少しずつ自信が持てるようになったからでしょうか。

未経験で飛び込んだライターの世界だったにもかかわらず、どんどん仕事を紹介していただき、気づくと雑誌で連載も出していただいたり、全国で講演させてもらうようになったり、編集長を任せてもらえるようになりました。

そのどれもが、あの日、「髪かわいいですね」と言われ、自分に自信を持てるようになったことがきっかけになっています。

(「女の運命は髪で決まる」佐藤友美氏著、サンマーク出版)

この佐藤友美さんっていう人は、コアメッセージがはっきりしているのが分かりますでしょうか。

「女の運命は髪で決まる」

彼女は、自分の経験を通じて、髪って女性の人生・運命を変えるよねって思って、それをメッセージで発信しています。

こういう強いメッセージをしっかり出していくことが、とても重要になります。

コアメッセージとはライフスタイルのこと


コアメッセージとは、お客様にどんなライフスタイルを過ごしてほしいのか、というメッセージです。

コアメッセージというのは、ライフスタイルと密接に関係があります。
お客様にどんなライフスタイルを歩んでほしいのか、どんな人生を歩んでほしいのか。

そこを、しっかり考えて、そこをメッセージにしていきます。

可愛くなってほしい、綺麗になってほしいとかはそれだけでは表面的。ライフスタイルそのものまで踏み込んでいったことを考えてほしいんです。

コアメッセージをつくる4つの質問

コアメッセージを考えるために、自分で自分に問いかけてほしい4つの質問をご紹介します。
それを自分の中で考えてもらって、思いついたキーワードだとか、フレーズ、言葉、文章だとかを、ぜひ、ちょっとノートに書いてみましょう。


あなたのコンプレックスは何ですか


人はいろんな悩みとかコンプレックスとか、持ったりすることがあります。
そのコンプレックスというものは、裏を返せばあなたの思い、つまり、コアメッセージに変わっていきます。

さきほどの佐藤さんっていう方であれば、自分自身がルックスに対して昔はひどいって自分で評価をしているようなものだった。
しかし、それが髪形を変えることによってガラリと変わった。
だから、それがコアメッセージになって「女の運命は髪で決まる」になってくるわけです。

このコンプレックスっていうものは、実は、あなたのコアメッセージの源になります。
お客様に「じゃあこういう風になってほしい」という思いに転換することができます。


乗り越えたエピソードは?


コンプレックスや悩みがあった時に、乗り越えていったりとかしていった経験があると思います。
それは何でしょうか。

これも、お客様に伝えていくコアメッセージになっていきます。

「こういう風に乗り越えた。だから、あなたもそうやって乗り越えていきましょうよ」
というメッセージ。

お客様のライフスタイルというものを形成する、創っていくものに関係していくものであればいいメッセージになります。


あなたがなんとかしたい、社会的なものとかの矛盾は?


例えば、社会的におかしいなと、何か自分が思うことがある。
それを、自分がなんとか変えていきたいなという思いです。

例えば、お客さんがサラリーマンと加算がOL多いとしましょう。
そのサラリーマン、OLさんがいつも仕事が大変な人がなぜか多くて、いつもくたびれてクタクタ。

美容室・理容室に来て、「もう仕事が大変で。辛くて」とそんな話ばかり。

仕事っていうのは、自分の人生で一部でしかないのに、その一部である仕事に全てを奪われてヘトヘトになっている。

そこをなんとかしたいという思い。
「あなたには、仕事でヘトヘトになっていくようなライフスタイルじゃなくて、人生を謳歌するようなライフスタイルを歩んでほしいんだ」というコアメッセージになったりします。

あなたが、今まで直面したり、自分の心が感じた「これなんとかしたい」っていう社会の矛盾点とかそういうものがあれば、それをコアメッセージに転換することができます。


お客様の人生が変わったこと


お客様の人生が、すごい変わるなんていうことが、たまにあったりしますよね。

僕の知り合いの美容師さんから聞いたお話です。

中学校2年生の女性のお客様が新規でいらっしゃったそうです。
その人は暗い顔をしている。どうしたのかな、と思ってちょっと聞いてみるとニキビがひどくて悩んでいる。
ニキビのせいで、顔を出したくないので、顔にかぶさるような髪型で、あまり可愛い感じではない。
自信が持てないので、下を向いて笑顔を出せない。
その結果、友達との人間関係がうまく築けずに、いつも1人ぼっちで寂しい思いをしている。
そういう中学校2年生の女の子の客さんがいらっしゃったそうです。

そのお店はドクターズコスメ系のシャンプーを扱ってたので、シャンプーを変えてもらったそうです。
もしかしたら、シャンプーが肌に合わないこともあるから。

そのシャンプーが良かったのか、ニキビが治ってきました。
ニキビが治ったら、髪で隠す必要もないですから、可愛らしいヘアスタイルにやっと変えることができます。

そしてちょっと自分に自信が持てたんでしょうかね。うつむき加減だったものが、ちょっと顔を上にあげることができた。
笑うことができた。

そうしたら、いつの間にか友達が何人も出来るようになったそうです。

このように、お客様の人生があなたの関わり合い方で変わったということもあると思います。
そういうところから、コアメッセージを言葉にしていくこともできます。

最後に

この4つ、
「あなたのコンプレックスは何ですか?」
「そのコンプレックスを乗り越えたエピソードは何ですか」
「あなたがなんとかしたい、社会的なものとかの矛盾ってないですか」
「お客様の人生が変わったことはないですか」

この4つを元に、自分がお客様に本当に伝えたい思い・メッセージを文章にしてみましょう。

そして、それをお客様に「こういうライフスタイルになりましょう」と提示をしましょう。
そこに引き寄せられるお客様に対して、全力で喜んでもらうようにサービスをしていく。

そうするととても濃い集客、顧客満足度につながります。
本当に伝えたいコアメッセージを、ぜひ、自分の中から見出してください。