信用と信頼、似ている言葉ですが、そのどちらをもってコミュニケーションするかで、人間関係は大きく、大きく変わります。このことがわかると心のキャパシティもグンと大きくなります。そして周りがみんなイキイキと自立的に動いてくれるようになります。そんな、信用と信頼のお話です。
信用と信頼という言葉の違いとは何か
では言葉の違いからひも解いてみましょう。
信用とは
信用金庫など金融機関なんかを思いついたりしますね。信用というのは、ある特定の条件付きで相手を認めることなのです。つまりあなたが約束を守って期待通り動いてくれればあなたのことを認めますよ。しかし約束を破るようでしたらあなたのことを見損ないますよ、という感じでしょうか。
信頼とは
一方、信頼とは、無条件に相手を受け入れること、です。相手が自分の期待通りに動いていようが、そうでなかろうが、相手のことを受け入れて、受け止めてあげるのです。そして自分にできることを探すというメンタリングの基本的な考え方になります。
信用のコミュニケーションのやりとり例
では、実際にどんなやりとりなのでしょうか。こんな感じになってしまうわけです。
Aくんに指示を出します。
ねえ、Aくん、これやっといてくれないかな
わかりました
けどやってくれなかった時に
Aくんさぁ、やっとけって言ったじゃないか!(本当に使えねぇやつだな)
すみません・・・
これは信用のコミュニケーションになってしまっています。やってくれなかったAくんのことをただただ批判する気持ちになってしまっている。それでは人としての尊厳を傷つけてしまっています。
信頼のコミュニケーションのやりとり例
同じように指示したことをやってくれなかったとときに
わかった、やっておいてと指示したことをやれていない、相談もできていない、ということはだめなのはわかるよね。そこはきちんと反省して!じゃ、どうするか一緒に考えよう。手助けするからさ
すみません・・・次から気をつけます
これが信頼のコミュニケーションです。当然、間違った行動はだめです。ここはしっかりと軌道修正をさせてあげましょう。それが成長につながりますので。しかし、人としては全面的に受け入れるのです。むしろ、期待通りでない行動を周りがとったときにリーダーがどうふるまうか、これは試されているとさえ、思います。
人と人との尊敬の関係を
大事なのは、成果にプライドを持つことです。人を自分に従わせる、人を自分に屈服させることにプライドをもっては絶対にいけません。しかし上下関係を強固にするために感情で怒ってしまうことはあります。そうではなく、そこでこそ、リーダーの在り方が試されていると思い、尊敬の関係を築くことに全力を尽くしていきましょう。