松本望太郎

ネッツトヨタ南国さんという高知にあるすごく有名なトヨタの販売店さんでの私の感動体験から、お客様の心をぐっとつかむ王道パターンをご紹介します。



感動の王道パターンとは?

ネッツトヨタ南国さんは、顧客満足度調査でトヨタでずっと1位の販売店さん。

業績も好景気、不景気いろいろあると思いますが、関係なく順調に伸ばしているそうで、すごいですね。1度だけ行った事がありまして、その時の話をしたいと思います。


義理の妹がいまして、病気で土佐清水病院という空気の良いところに入院していました。彼女は静岡が実家。フェリーを使って車で行って入院をしました。ただ、退院する時にあまり体調が良くならなかった。


そこで車で静岡まで帰るのは負担が大きいので電車で帰りたいということになりました。で、車はどうしようか、ということになり、僕がピックアップしにいくことになります。


当時高速道路の料金がETC付きの車だと土日1,000円でした。

そのタイミングでと思って、金曜日に飛行機で行って、土日使って戻るというような予定を立てたのです。


ところが土佐清水まで行きまして、妹の車を見たら肝心かなめのETCが付いていない!けど、せっかくだから付けることにしたんです。

高知なんでこれはいいやと思い、有名なネッツトヨタ南国に行こうと思い、付けに行きました。


すごく感じの良いお店です。早速、ETC付けたいんですけどと相談しました。そして、営業担当の小林さんという若いスタッフさんがこういう風に言いました。

「大丈夫ですよ、すぐ付けさせて頂きますね。ところで松本さん、ETCのカード持ってますか?」

当時、普段車に乗らなかったので良く分からなくて、普通にクレジットカードを出したら

「いや、クレジットカードじゃなくてETCのカードです」

「あー、ないですね」

と言ったら彼の顔が一瞬曇りました。


「すみません、松本さん。ETCというのは機械だけ付けてもだめでして、ETC専用のカードを差し込まないといけないんです。

うちだと発行するのに2週間かかるので、今日は無理なんですよ」

断られてしまったんです。


無茶を言っているこっちが悪いですから、「ああ、そうなんですか」と思っていたら、彼は「ちょっと待ってください」と奥に引っ込んで、5分くらいして帰ってきました。


ニコニコしながら「松本さん、大丈夫です」と言うわけです。


何が大丈夫なのかな?と思ったら、幹線道路の向かい側にスーパーオートバックスがあるんです。彼はスーパーオートバックスに電話をしてきていたんですね。

彼が言うには

「やっぱり思った通り、向こうのスーパーオートバックスだったらカード即日発行OKでした。

聞いてみたらメカニックもあいてるそうなんで、ある程度事情も話しておきましたので今からスーパーオートバックス行ってください。そしたらスムーズに付けられると思います」


ということで彼は段取りをしてくれたのです。私はスーパーオートバックスに行ってETCを付けてカードを発行してもらって無事帰路につくことができたんですね。

その時すごいなと思いました。

せいぜいやれて「向こうにスーパーオートバックスがありますから行ってみたらどうですか」くらいですよね。お店の売上にも何にもならないんですから。


ネッツトヨタ南国の横田会長は次のように社員に伝えているそうです。


お客さんが困っている時は、これはお客さんに感動してもらうチャンスだ。

それは全力で何とかしようという風に社員には徹底して言っています。

それは直接うちの売上になるかならないか、これはもう関係ない。

そういうことじゃなくて、そういうことに応えてお客様に感動してもらっていればいつかうちの売上になるんで大丈夫。


まさに小林さんは僕に対してそれをやってくれた。

これは非常に重要で、ヒントになります。

お客様の無茶ぶり、お困りごとは、感動の最大のチャンス!

(今はスマホ等も発達しているのであまりないと思いますが)
お店の場所とか分からなくてという、新規のお客様から電話があったとします。

そういうお困りごと、感動の最大のチャンス!

適当に店案内をするんじゃなくて、「わかりました、ちょっと待っててください、今すぐ行きます」と言ってバッとダッシュでお客様をお迎えに行く。

すると、お客様の気持ちを最初の1点だけでワシづかみすることができ、ほぼリピーター確定!


例えばiCas storiaさんというイタリアンレストランが青山の方にあって、
友人6,7人で行った事があるります。

この店は野菜にこだわっているコース料理だけのメニュー。

私はめんどくさい事にグルテンフリーという健康法を比較的やっていまして、基本的に小麦粉を取りません。イタリアンのコースなんでパスタが自動的に組み込まれていて、コースメニューにリゾットがありませんでした。このパスタをリゾットにできないか聞いてみたところ、最初は断られたんです。

「いや、今ちょっと米がないと思うんですよね」と。

それから10分くらいして、キッチンの方から店長さんか料理長さんが来て、「小麦粉のアレルギーがあるんですか?」と聞かれました。小麦粉アレルギーでグルテンフリーをしているわけではなく、健康法でやっているので

「いや、そこまでじゃないんですけどグルテンフリーやってるんです」と言ったら

「わかりました、何とかしますのでソースはパスタと一緒ので良いですよね」
といってリゾットで出してくれました。

非常においしかったですね。こういうのってすごくうれしいですよね。


そういう風に、

お客様が困ってたりとか、無茶ぶりをしてきた時は、これはチャンスなので
何とかして解決したりとか、お応えしてあげようとできるだけ動きましょう!

NOと言わない800万スタイリストさん

私の知り合いで、たいへん尊敬している女性の美容師さんがいます。指名売上で800万円のスタイリストさん。(今は400万円くらいだと思います)

どうしてそんなにできるんですか?どうしてお客さん増えたんですか?

という話をした時に、彼女が言っててすごく印象的だったセリフ。それは

「お客さんにNOと言ったことはないわ」

お客さんがこういうメニューをやりたいんですと言ってきたら、それを約束の期日までに絶対できるようにしていた。特に若い頃は特訓をしてでもなんとかしたと言っていました。お客さんの要望そのものにNOと言った事がなく、どうにかして実現しようということばっかり考えていたそうです。

そうしたらだんだんお客さんが増えたと言っていました。


お客様のオーダーもちょっとないなとか、おかしい時があるかもしれません。
それこそ腕の見せ所。

その時は、プロとしてお客様が望んでいる根っこにあるものを吸い出して、
本当に臨んでいる本質的な望みを代替案としてでも実現してあげる。


お客様の無茶ぶりやお困りごと、そういったものに全力で応える。

お客様の心をグッと掴む。そして口コミになります。

最後に

「ここまでしてくれた。感動したわ」

そういう

自分とお客さんとの伝説となるサービス

をやっていくと、すごく良いです。

アンテナを張って、ピンと来た時はぜひトライをしてみて頂きたいと思っています。


松本望太郎

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