今まであまり注目してなかったのですが、ZOZOTOWNは面白い経営をしていますね。

競走嫌いの日本人の特質に合わせた給与体系

ZOZOTOWN、会社としては、スタートトゥデイさんですね。
すごくおもしろいのは、
従業員の基本給とボーナスは一律、違うのは役職給だけだそうです。

私が勤めていたコンサル会社は、
ステップ1~7にわかれている基本給と業績給が加算される形。
ですから、業績をあげると、基本給もあがるし、業績給もでる。
完全成果報酬型ではないですが、それに極めて近い形でした。

だから、業績をあげよう、と必死になっていましたね。

社員の向上心や目標意識を高めるためには、
成果報酬型が必須と思っていたので、
このZOZOTOWNの、一律制は、ちょっと目からうろこです。

社員さんはこう語っているそうです。
「どうやったら他の社員を出し抜けるか、
上司に気に入られるかなど考える社員が増えるほど、会社はつまらくななるし、
業績も上がらなくなる。

それならばいっそのこと給料一律で社内競争を排することで、
社員にはお客様どうよろこばせるかを考えることに時間をつかってほしいという
社長の思いで始まった制度です」

なるほどなと思いました。
お客様のことを考える方向にみんなを向かせているのですね。

労働時間も6時間だけ?!

労働時間も6時間だけだそうです。
9時に出社すれば15時に退社するということ。

前澤社長の狙いは、
「最短時間で最高のパフォーマンスをあげることでさっさと仕事は切り上げて、
遊びや趣味で刺激をうけてほしい」
というものだそう。

そういえば、私のコンサル会社も、
経営計画発表会で、ある取締役のプレゼンが、
「遊び人宣言」
というものでした。

多角的にいろいろな経験をして人として成長したり、
見聞を広げることが、
仕事のアイディアにつながってくる、

そんな意味合いでした。

私の周りの経営者さんや起業家さんを見まわしても、
やはり、よい結果を出している人は、
遊びのように仕事をしているし、
実際によく遊んでいると思います。

人のご縁は移動距離で決まる

と誰かから教えてもらいましたが、
遊び、というものはとても大事でしょう。

1兆円の企業価値!

ZOZOTOWNは業績もすごいですね。
上場以来10期連続の増収増益だそう。
2017年3月期は営業利益262億円!
株式時価総額は1兆円超えを見せています。

当然、勤務体系だけで業績をつくっているわけではないですが、
すばらしい経営ですね。

おもしろいアイディアが生まれる源泉かも?

お客様に喜んでもらったり、楽しんでもらって、売上をあげるには、
いろいろなアイディアを思いつき、実践する必要があります。

アイディアは
うまくいくかと不安になってしまうと実践できなくなります。

給料一律ということは、
いろいろなアイディアに対して、うまくいくだろうかと、
不安に思わず、
これやったらおもしろそうだぞ!
と気軽にチャレンジできるかもしれませんね。

おもしろいアイディアはまず実践
という風土がある会社は強いですし、社員のモチベーションも高まります。

うまくいきそうな策だからやる

ではなく

おもしろそうだから、みんなが喜びそうだからやる

これが商売が幸せにうまくいくポイントではないでしょうか。

最後に

給与体系や労働時間はカンタンに変えられるものではないかもしれませんが、
そのエッセンスを取り入れることはできると思います。

そして、これからの会社の在り方は、
ZOZOTOWNの背中にあると思います。

ひとつの会社の理想像として目指してみることは
とてもいいことです。

優しい理想を目指すところに新しいアイディアが宿ります。


松本望太郎

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