CSリレーションズ増田社長の経営セミナーをプロセミが主催してくださり、参加してきました。
テーマは「経営計画書と新卒採用」について。
すごく感動する内容でした。
今回の記事では「経営計画書」について、お伝えしていきます。
経営計画書はセンターピン
あなたの会社には経営計画書はありますか?
増田社長は、経営計画書はセンターピンという表現をしていました。
つまり一番大事など真ん中のモノということ。
まず、ここにドキリとしました。
私は、コンサルの仕事は一人でやっています。
店は、一人、とても信頼できるスタッフさんを雇わせていただいてます。
一人とか、二人とか小規模であっても、いや、むしろ小規模だからこそ経営計画書は必要だと思いました。
コンサルとして独立したのは10年ほど前。
独立したときに経営計画書を作りました。
けど、そのままほったらかしでした。
そこには自分の進むべき道、進みたい道が書いてあるわけです。
当然、軌道修正は必要でしょうが、そこをド真ん中に置いておけばぶれない。
もし、あなたが、何人も雇っている会社を経営していたとしても、
個人事業としてひとりでやっていたとしても、経営計画書は作るべき
と増田社長は熱く語ってくれました。
いやむしろひとりでやっているから必要と個別にアドバイスもいただきました。
ひとりだと自分を甘やかしますからね。
それにお客様から見たら、ひとりでやっていようが、大企業だろうか、関係ない。
こうやってお客様に喜んでもらうんだ、そういう考えを明文化しているかどうかは、
お客様へ対しての責任でもあるわけです。
経営計画書は「社長の覚悟」
経営計画書は「社長の覚悟が決まる」、ということが最大のメリットだそうです。
こういう会社をするぞ、お客様をこうやって喜ばせるぞ、社員をこうやって幸せにするぞ、
という具体像を描き、それを周りの人みんなのに宣言をすることになります。
だからこそ、覚悟が決まるのでしょう。
ここで参加者が質問していました。
経営計画書をつくるのは、いつ考えているんですか?1年に1回、発表すると思うのですが、どのくらくの期間で作り上げているのでしょうか?
1年中、ずっと考えていますよ。四六時中、ずっと、経営のことを考えていて、「あ、この考え方いいな」と気付いたことがあればメモをしておきます。そうやって考えて、経営経営発表会の1カ月くらい前から、実際の作業を始めます。1年間のメモのすべてに目を通して、それらをもとに最後に形にしていきます。
実際、直近の経営計画書は、ページ数で言うと、
150ページとか200ページくらいありそうな分厚さでした。
十数年前に最初の経営計画書をつくられてから、
ずっと毎日、毎日、必要な気付きを蓄え、それをその年にまとめているのでしょう。
だから、この1年の計画書、というより、
十数年の積み重ねの最新の型が、今年の経営計画書なのだと思います。
そこまで、お客様のこと、社員のこと、社会のこと、会社のことを、
ずっと考え続けているわけですから、
それは覚悟がすわるというのは合点がいきます。
思考は現実化する、というのはあらゆる成功者が口にすることですから、
まさに、
経営計画書を綿々と紡ぎ続けるということは、社長の思考をまとめ、
覚悟にし、そして現実化するプロセスそのもの
なのだ、と気付きました。
ちなみに、CSリレーションズの経営計画書は、最初に経営理念、
その次には、増田社長ご自身の決意表明のページでした。
ここにも、覚悟が具体的に表れているなぁ、と感心しきりでした。
経営計画書の構成
実際には、下記の6つで構成されています。
経営理念(思い・哲学・共感)
経営ビジョン(未来像)
数値目標(売上・利益)
戦略・重点方針
行動規範
社員の評価(給料・役職・福利厚生・将来について)
この6項目の中で、最重要が、緑のラインの理念とビジョン。ここは必ず社長自身がしっかり自分と向き合って作らないといけないところ。
オレンジのラインの4項目は、他の会社さんのものを真似しちゃってもいいそうです。良いものはどんどん取り入れちゃう、いわゆるTTP(徹底的にパクる)ですね!
経営理念と経営ビジョン
では、一番大事な理念とビジョン。
理念は
何のために自社は存在するのか
ですね。
増田社長のCSリレーションズさんの理念は、
ALL WIN
お客様が喜び、社員が喜び、社会が喜ぶ
だそうです。
この何のために経営するのか、を見出すことが、本当に難しいことだなと思います。
必ず、心の奥底にあるもの。
しかしその小さな核のような思いを見つけ、取り出し、言葉にするためには、ものすごいエネルギーが必要です。
けど、じっくりと自分に向き合っていきましょう。
そして、
ビジョンは、未来像。
理念を追求していった結果、どんな会社にしたいのか、未来のカタチ。
思い描いたモノは現実になります。
だから輪郭のはっきりとしたカタチを描く。
この2つが、社員全員が持つべき価値観となってきます。
まさに企業としての価値観ですよね。
増田社長は「哲学である」ともおっしゃってました。
経営計画書はボロボロになるまで使い倒す
せっかく作ったとしても、机の中に眠っていては意味がありません。
全社員、常に携帯し、ボロボロになるまで、使うそうです。
会議などでも、常に経営計画書と照らし合わせて、
「その考えは方針に沿っているものか」
と、全員で確認するそうです。
経営計画書自体がある意味、人格をもっているかのようですね。
まさに社長の分身であり、
社員の分身でもあり、
会社そのものなのだと思います。
そして、経営計画書自身が従業員を教育してくれるのでしょう。
こんなにパワフルに活用している会社さんは初めてで、衝撃でした。
経営計画書は人財の評価
会社そのものといっていいほど大切にしている経営計画書。
当然、人財の評価にもつながっています。
経営計画書に記されている経営方針に対して、
①実行できていて、成果がでている
②実行できていて、結果がでていない
③実行してないが、成果がでている
④実行していないし、結果もでていない
この4つのパターンでどのように評価すると思いますか?
増田社長はこのように評価するそうです。
①実行できていて、成果がでている ⇒ 褒める!
②実行できていて、結果がでていない ⇒ 励ます!
③実行してないが、成果がでている ⇒ 評価しない!
④実行していないし、結果もでていない ⇒ 叱る!
特に、なるほど!とうなってしまったのは、③です。
成果を出したとしても、方針を無視していれば、評価されない、
ということが明確なルールになっている。
これは組織風土をつくるためにとても大事なことですね。
まるで樹木のように・・・
会社を樹木に例えると、
果実 = 業績
葉 = 商品・サービス
幹・枝 = 人財
根 = 理念・ビジョン
土壌 = 会社の風土
これらを言葉で表現したのが経営計画書、ということですね。
私自身も、ぜひ改めて作ろうと思いました。
作成しながら、細かなところを記事にして、誰でも経営計画書をつくれるようにします。